映画の心理プロファイル

『クリミナル・マインド 第17話』(TV)

a0037414_043313.jpg
『クリミナル・マインド FBI行動分析課』の第17話(「マンハッタンの処刑人」)は、このブログ的にも見逃せない一編でした。
というのも、ドラマの舞台となったニューヨークは、プロファイリング発祥の地とも言える都市だから。

今回のお話の中にも出てくるんだけど、1956年、ある事件解決のためにNY市警がジェームズ・A・ブラッセルという犯罪心理学者にプロファイリング(犯人像抽出)を依頼したのです。
それは、1940年から16年間もNY市民を震撼とさせたマッド・ボマー(狂気の爆弾魔)が関わる事件。

ブラッセル博士は、脅迫文や犯行現場の痕跡などから、マッド・ボマーの人物像を以下のように分析してみせました。
●犯人は典型的なパラノイア(妄想症)。
●犯人は50歳前後のスラブ系の男で、カトリック教徒。
 送られてきた手紙の文面からも東欧系言語を母国語にしている形跡がある。
●犯人の学歴はおそらく、高校卒程度で大学には行っていない。
 ある程度の教育は受けているが、格式張った文章の書き方や爆弾の製造は独学。
●Westchester(ニューヨークとコネティカットの間の町)から手紙が投函されていること
 が多く、コネティカット(ニューヨーク郊外)には東部・中部ヨーロッパからの移民が多い
 ことから、犯人はニューヨークではなくコネティカットに住んでいる。
●犯人にはエディプスコンプレックスの傾向がある。ほぼ全てのエディプスコンプレックス
 患者は結婚しておらず、母親でない未婚の女性親族と同居している。
 犯人は若くして母親を失っているだろう。・・・etc.
 
おまけに博士は、「逮捕の時、犯人は必ずダブルのスーツを着て、ボタンを全て留めている」
とまで予測しちゃった。
a0037414_17481388.jpg
そのプロファイリングを元に捜査した結果、逮捕されたのがジョージ・メテスキー
これがプロファイリングとほぼそっくりな男で、逮捕された時はダブルのスーツを着て、ボタンを全て留めていたものだから、「プロファイリングはすごい!」って関係者がみんなうなっちゃった。

で、それが犯罪捜査へのプロファイル導入のきっかけとなったというんですね。
(ただし、ブラッセル博士、別の事件ではプロファイルが全く当たらず、大チョンボしちゃったらしいんですけど^^;)。

今回、ギデオン率いるFBI行動分析課のチームは、猟奇的な連続殺人事件を解決すべくマッド・ボマーの事件から半世紀たったニューヨークへ乗り込みます。

3人の犠牲者には、一見すると共通点はない。
共通しているのは、その殺害方法。犠牲者はいずれも胸を銃で撃たれてから、耳から脳に向かってナイフを刺され、目隠しをされていた。
そこから、チームはこんなプロファイリングをする。
●まず発砲するのは、被害者より体力的に劣っているから。
 犯人は体力的に劣っているか、小柄な人間。
●犯行が夜に限られているから、犯人は昼間はちゃんと働いている人間。・・・etc

その後、被害者に「犯罪を犯しながら無罪放免になった過去がある」という共通点が見つかると、以下のようなプロファイルも。
●多少でも司法関係の仕事に就いている。
●親族に犯罪被害者がいる。
●善悪の意識が強く、神経質で存在感は薄い。

こうして、どんどん犯人像を絞り込んでいく手際は毎度のことながらお見事でございました。

a0037414_18243312.jpg

[PR]
by kiyotayoki | 2007-11-25 18:08 | TV