上方落語・こばなし絵本
ここんとこ、お風呂タイムに欠かせない本がこちら、
『上方落語・こばなし絵本』
たとえば、こんな噺が載っている。
『金づち借り』
けちんぼう。というものも度が過ぎますと、
なにひとつ、出すというのがいややそうで、
「これ、定七、おとなりへ行ってな、金づちを借りてきなはれ。
この柱へな、くぎを打ちますのや」
「旦さん、行ってきました。貸してくれまへんでした」
「なんでや?」
「木のくぎ打つんか、鉄のくぎ打つんか? と聞かれたんで、鉄のくぎ打ちますゆうたら、
鉄の金づちで鉄のくぎ打ったら、金づちが減るから貸せん、と、こない言われました」
「どこまで、けちんぼうや、となりのヤツは。もうええ、あんなケチに借りんでもよろしい」
「ほな、どうしまひょ?」
「うちのを、出して使え」
これをお風呂の中で、なるべく関西弁風のイントネーションで、噺家さんになったつもりで声を出して読む。
これがね、やってるとクセになるんですねぇ(^^ゞ。
丁稚さんの名前は、関東だと「定吉」が多いかもしれませんね。
関西ではもっぱら「定七」。しかも「さだしち」じゃなく「さだひち」だそうです。